ものづくりレビュー(第133号)に掲載されました。
ぜひご一読ください。
宇都宮製作所製「TGR‐250α」導入で従来比生産性2倍となったPCDドリル先端加工工程
生産量の7割担うコイズミツール群馬工場

(TGR-250αを駆使する熊川スタッフ。入社7年になる)
注力しているPCD工具製造の主力を担うコイズミツール群馬工場を訪問し、宇都宮製作所製「TGR-250α」が担っている役割と評価について黒田製造一課長、オペレーターの熊川スタッフにヒアリングを行い、紙面化を図った。
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コイズミツールは、PCD、CBN、超硬などの材種を、被削材に合わせて柔軟に対応できる、特殊仕様で差別化する工具メーカーと言ってもいいだろうか。工具種としては、ドリル、エンドミル、カッター、リーマという多様性に目を奪われるが、回転工具ばかりか、バイト、チップの需要にも応えている。その中で群馬工場はコイズミツールの工具生産量の7割を担う拠点工場の位置を占めている。
黒田課長は「群馬工場を稼働、スタートさせてから15年が経過した。経緯に触れると、当初は、インサートチップ、バイトの生産から開始し、その後、回転工具にも着手していくなかで、横浜本社工場が開発に重心を置くようになっていった半面、群馬工場は、生産拠点としての役割を拡充し、キャパを拡大させていった背景がある」。
TGR-250α導入の目的は、PCDドリルの工程集約、生産能力アップ、ロボットの活用による夜間運転の追求・・・にあり、現場に据えられたのが2024年12月。間もなく稼働から1年半を迎える。
熊川スタッフは「導入に当たって、宇都宮製作所の技術の方に弊社に合わせてプログラムのベースを作って頂いた。ソフト面でのサポートは、弊社にとって非常に助かっている」と前置きしつつ「担っている役割は、エンジン廻りの穴あけに使用するPCDドリルの先端加工がメイン。先端径はφ3ミリ~φ20ミリ。従来は汎用機3台で対応していたのを、TGR-250α1台に工程を集約。効率や工場内の省スペース化が図れたのは言うまでもないが、ワークセンサーを活用した機内測定や3Dによる加工シミュレーションによって、作業が円滑に進められるばかりか、初めてトライする工具の製作においても、扱いやすく非常に参考になる。また、魅力のひとつと受け止めていた砥石チェンジャーには7種類の砥石が付けられ、ロボットと併用して夜間運転に貢献。生産性では従来比2倍に上がっている。パレットには最大で100本搭載可能」とコメントしてくれた。
生産性が上がれば、余力が生まれ、新たな受注が可能になってくる。ヒトの関わり方にも変化が生まれる。
「TGR-250αは現状で、PCDドリルの先端加工を中心に、製造プロセスの7割に関わっている、基幹設備へと成長を遂げている」と黒田課長、熊川スタッフは口を揃える。

(手がけるPCD工具の例)